(リ)コンディショニングメモ

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実習関連 考え方

#86 臨床実習の見学でメモを取ることについて

2017/09/19

メモを取るのは禁止?

臨床実習における見学時に、学生がメモを取るという行為について考えてみたいと思います。バイザーを含めた指導者によっては、見学中にメモを取ること自体を禁止することもあるようです。

その理由としては、見学中にメモを取ることによって、重要な場面や言動を見逃す可能性があるということもあると思います。

また、患者さんによってはメモを取る行為自体に不快感を覚えることもありますから、そういったことを考慮すれば、メモを取らない方が良いということになります。

メモを取る理由

そもそも何故メモを取るのかと言えば、学生が書き留めておきたいことがあり、後になると忘れてしまうかも知れないということが理由として大きいと思います。

そう考えると個人的には学生が見学中にメモを取る行為自体を否定する気にはなりません。もちろん、予め患者さんに勉強の為にメモを取ることもあるという旨を伝え、許可を頂くことが必要になると思います。

また、メモに限らずですが、守秘義務を遵守するということは重要なことなので、患者さんに説明することに加えて、メモに記載する情報について配慮する必要があります。

さて、そういう部分をクリアしていると仮定して、臨床実習の見学時にメモを取ることについて、考えていきたいと思います。

メモを取ることによる弊害?

「見学中にメモを取ることによって、重要な場面や言動を見逃す可能性がある」というのは確かにそうで、今はしっかり観るべきだという場面があります。

そういう場面でメモを取るということは、学生は重要な場面だという認識がない可能性があります。もしかしたら、メモを取る内容が学生にとって重要で早く書き留めておきたいということもあるかも知れません。

「そもそも臨床において、注意を他に移す場面などない」という意見もあるかと思います。周りの患者さんの様子など、リスク管理の観点から、目の前の患者さんのみに注意を向けることは無理があるにしても、確かにそう考えることも出来ます。

患者さんと指導者から目を逸らして下を向いてメモを取るという行為が、礼儀としても勉強としても良くないと感じる人もいると思います。個人的には状況と程度によるというくらいの意見ですが、患者さん優先なので患者さんに対する配慮が第一です。

前を向きながらメモを取るという配慮もあると思いますが、「dual taskになってるから注意が分散される」という理由で禁止されることもあるかも知れません。あくまで仮定の話をですが、なかなか大変ですね。

どうすれば良いか

【学生の立場として】

・まず患者さん、指導者の意向に準じる。
・見学の目的を明確にしておく。
・メモを取るなら必要最小限に。
・メモを取るポイントが予測されるものについては、予め項目などを書いておく。
・介入時は極力メモを取らない。

メモ自体を取るか取らないか、どういう状況で取るか取らないか、そういったことをわざわざ示す必要はないのかも知れませんが、「今はメモ取る場面じゃないな〜」と感じることが時々あります。

学生が書き留めておきたいことがあり、後になると忘れてしまうかも知れないと考えているなら、気持ちとしてはわかります。ですから、気持ちとしては、「さらっと書いて下さいね」という程度です。

介入時はちゃんと観ておいて欲しいと思いますが、「どこをちゃんと観れば良いのか?」がわからなければ、学生にとっては観ることの重要性も下がってくるかも知れません。

ですから、予め何をポイントとしているかを、確認しておく、状況によっては、「ここ観といて下さいね」と伝えておくこともあります。

しかし、気をつけることは指導者の注意すべきと考えるポイントであって、もしかしたら学生の方が別のことに気づく可能性を減じるかも知れないということです。こう言ってしまえば全てそうですが、ケースによるということだと思います。

他に指導者が出来ることを考えてみると、忘れて思い出せないというのも、勿体無いですから、メモを取る状況ではないと判断すれば、例えばですが、「何書こうとしたん?」と聞いておくことで、こちらも覚えておけるかも知れませんし、答えたことによって、記憶に残りやすくなるかも知れません。

デイリーノートを書く為にメモを必死で取るのは本末転倒なので、とにかくメモを取るということが、目的であれば、優先すべきことではないと思います。

片っ端からとにかく書くということは、ポイントが見当もついてない可能性がありますから、それは準備不足かも知れませんし、指導者とのコミュニケーション不足かも知れません。どちらに責任があるかという話ではありませんが。

まとめ

メモを取るという行為には目的がありますから、その行為自体を否定することは出来ません。

ただ、目の前に実際の患者さんが居て、指導者を含め関わりを持つことが出来るわけです。DVDのように再生して見直すことは出来ませんし、そもそも視聴者ではないわけですから、受け身で観察するのではなく、迫っていく姿勢はあって良いと考えています。

ですから、見学に限った話ではありませんが、アクティブタッチ、haptics、一緒に実践していきましょうと考えています。

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