(リ)コンディショニングメモ

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考え方

特定健診・特定保健指導と関連職種について

2018/08/24

特定検診・特定保健指導プログラムの背景

「医療制度改革大綱」(平成17年12 月1日 政府・不党医療改革協議会)において、平成27年度には平成20年度と比較して糖尿病等の生活習慣病有病者・予備群を25%減少させることが政策目標として掲げられ、中長期的な医療費の伸びの適正化を図ることとされた。

この考え方を踏まえ、生活習慣病予防の徹底を図るため、平成20年4月から、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第に関する健康診査(以下「特定健診」という。)及び特定健診の結果により健康の保持に努める必要がある者に対する保健指導 (以下、「特定保健指導」という。)の実施が義務づけられた。

この政策目標を達成するためには、医療保険者が効果的・効率的な健診・保健指導を実施する必要があることから、健診・保健指導の標準化による事業評価が可能となるよう標準的な健診・保健指導プログラムが作成された。

なお、健康日本21(第二次)における生活習慣に起因する疾病としては主としてがん、循環器疾患、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患であるが、この 「標準的な健診・保健指導プログラム」においては、運動・食事・喫煙などに関する不適切な生活習慣が引き金となり、肥満、血糖高値、血圧高値、動脈硬化症から起こる虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病等で、保健指導により発症や重症化が予防でき、保健指導の成果を健診データなどの客観的指標を用いて評価できるものを主な対象にしている。

厚生労働省 健康局:標準的な検診・保健指導プログラム【改訂版】. p5, 平成25年4月.

特定健康診査、いわゆるメタボ健診と呼ばれるもので、話題になりましたね。

特定保健指導の担当者について

【特定保健指導を実施出来るものとその範囲】

■専門的技術及び知識を有する者

保健指導事業の統括者は、常勤の医師、保健師、管理栄養士のみです。これらの3職種は、「動機付け支援(初回面接、計画作成、評価)」と、「積極的支援(3ヵ月以上の継続的な支援)」のどちらも行うことが出来ます。

平成29年度末までの経過措置として、医師、保健師、管理栄養士に加えて、「保健指導に関する一定の実務の経験を有する看護師」も可能ですが、保健指導事業の統括者にはなることは出来ません。

■専門的技術および知識を有すると認められる者

先ほどは、「有する者」でしたが、こちらは「有すると認められる者」です。こちらの条件は後で触れますが、面接による指導のうち、行動計画の策定以外の動機付けに関する指導と、「積極的支援(3ヵ月以上の継続的な支援)」を行うことが出来ます。

【動機づけ支援の担当者】

初回の面接時に行う対象者の行動計画の策定(行動目標の設定)指導や支援計画等の作成、及び6ヶ月後の実績評価の支援は、医師、保健師、管理栄養士が行います。

平成29年度末までの経過措置として、医師、保健師、管理栄養士に加えて、「保健指導に関する一定の実務の経験を有する看護師」も含まれます。それ以外の職種は含まれていません。

しかし、面接による指導のうち、行動計画の策定以外の動機付けに関する指導については、上記の4職種に加えて、食生活の改善指導や運動指導に関する専門的知識及び技術を有すると認められる者も支援が可能です。

【積極的支援の担当者】

初回の面接時に行う対象者の行動計画の策定(行動目標の設定)指導や支援計画等の作成、及び6ヶ月後の実績評価の支援については、上記の4職種が行う必要があります。

しかし、3ヶ月以上の継続的な支援は、食生活の改善指導や運動指導に関する専門的知識及び技術を有すると認められる者(実践的指導者)も支援を行うことが出来ます。

【専門的知識及び技術を有すると認められる者(実践的指導者)とは】

■食生活に関する指導

食生活に関する実践的指導における「食生活の改善指導に関する専門的知識及び技術を有すると認められる者」は、看護師、栄養士の他に定められた研修を受講出来る者として、歯科医師、薬剤師、助産師、准看護師、歯科衛生士が含まれます。

■運動に関する指導

運動に関する実践的指導における「運動指導に関する専門的知識及び技術を有すると認められる者」は、看護師、栄養士の他に定められた研修を受講出来る者として、歯科医師、薬剤師、助産師、准看護師、理学療法士が含まれます。

■同等以上の能力を有すると認められる者

「同等以上の能力を有すると認められる者」という要件があります。食生活の改善指導に関しては事業場における労働者の健康保持増進のための指針(昭和63年9月1日健康保持増進のための指針公示第1号。以下「THP 指針」と表記)に基づく産業栄養指導担当者や産業保健指導担当者であって所定の追加研修を受講した者とされています。

運動指導に関しては、財団法人健康・体力づくり事業財団認定の健康運動指導士の他、THP指針に基づく運動指導担当者であって所定の追加研修を受講した者とされています。

最初は理学療法士の記載がなかった

「特定健診・特定保健指導プログラム」が施行される前、理学療法士に関する記述が一切ありませんでした。しかし日本理学療法士協会の働きかけによって、通知「特定健康診査及び特定保健指導の実施について(平成20年3月10日健発第0310007号、保発第0310001号)」に明記されました。

現在のところ(平成29年度時点)、理学療法士は「専門的知識及び技術を有すると認められる者」ですから、特定の研修を受講する必要があります。財団法人健康・体力づくり事業財団認定の健康運動指導士は、「同等以上の能力を有すると認められる者」ですから、別途研修を受講する必要はありません(対応するカリキュラムを受講しています)。

平成19年4月1日から平成24年3月31日まで、一定の条件を満たせば受講資格を得ることが可能であり、条件によって必要単位数も違うという経過措置制度がありました(認定には筆記試験を受けるという条件は変わりません)。

特定健診・保健指導プログラムの施行とこの経過措置制度によって、私が以前勤務していた会社の多くの?スタッフも受講し健康運動指導士の認定を受けました。

生活習慣を考えるきっかけ

こういった政策も影響していると思いますが、個々で生活習慣について考える機会が増えたのかも知れません。良い悪いの話ではありませんが、当初は「メタボ」という言葉をよく見聞きしましたし、フィットネスクラブのスタッフにおいても、知識を得る機会になったのかも知れません。

最後に

今回は、特定健診・特定保健指導を取り上げました。この制度においても様々な職種が関わることが確認出来ます。職域や各職能団体の話など、色々あると思いますが、健康の維持・増進といったことが共通した目的になると言えます。

【参考資料】

厚生労働省健康局:標準的な検診・保健指導プログラム【改訂版】. 平成25年4月.

厚生労働省保険局:特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き. 平成25年4月.

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