(リ)コンディショニングメモ

主にトレーニング、理学療法、リハビリテーションに関することについて。理学療法士が書いています。

考え方

#71 理学療法士が病院で働く時代じゃない?

2018/07/02

さまざまなフィールド

病院だけではない

「理学療法士が働くフィールドは、今は病院の時代じゃない」というセリフは、時折見聞きします。文脈によるので、このセリフ自体が正しいとか間違っているという話ではありません。

確かに、介護、健康増進、スポーツ現場、予防などの領域で、活動されている理学療法士は多くいます。ですから、上記のセリフを、「理学療法士の働くフィールドは、病院だけではない」という捉え方も出来ます。

パーソナルトレーナーになりたい理学療法学生

以前、私がフィットネスクラブの本社で勤務していた時、パーソナルトレーニング部門も担当していたので、パーソナルトレーニングに関することで、とある大学の理学療法学科の学生から電話で問い合わせがありました。

内容は、卒業したらすぐにパーソナルトレーナーになりたいが、取得しておいた方が良い資格や、勉強は何かということでした。以降の内容については省略しますが、そういう学生がいることを認識した出来事でした。

卒後すぐにパーソナルトレーナーとして活躍出来るかどうかは別の話として、養成校の学生も多様性があるのだと思います。

病院の時代じゃない?

さて、「病院の時代じゃない」の病院と言っても様々で、急性期、回復期、維持期といった分類もありますし、訪問リハも実施している病院もあります。また、特に専門としている対象疾患があるといったように、病院によっても特徴は様々です。

制度を含め、取り巻く環境が変化していくことは間違いないと思います。ですから、そういった流れや変化について常にアンテナを立てておくこと、自身は何をすべきかということなど、各々で考えておくことは必要だとは思います。

しかし、「理学療法士が働くフィールドは、今は病院の時代じゃない」と言っても、現状は病院で多くの理学療法士が働いていて、それぞれがそれぞれの立場で出来ることをしているわけです。

病院が病人を増やす?

「病院が病気を増やす」とか、「病院に居たら病気も治らない」といった、インパクトのある言葉を鵜呑みにする人もいますけど、病院は病気だけみるわけじゃないですし、病院で医学的管理が必要不可欠な患者さんもいるわけです。

インパクトのあるセリフでそれらしく言うのは勝手ですが、実際を考えると、変なセリフだと思います。もちろん病院によって、様々な課題や改善の余地はあるかも知れませんが、極端だと思います。

様々なフィールドで働く理学療法士が(理学療法士に限らずですが)、置かれた立場で出来ることをするということだと考えています。

組織に属してると甘くなる?

「組織に守られていると専門的な能力は伸びない」という人もいますが、仮に守られているとするなら、能力を伸ばすことに労力を費やしやすいとも言えるわけです。やる人はやる、やらない人はやらない、という話だと思います。

わざわざ、立場の違う同業者を落とす必要はないわけで、「私は私の立場で、あなたはあなたの立場で頑張っていきましょう」でよいでしょう。

「こういうものが必要なのに、ないから事業を立ち上げる」という人もいます。働いている中で、「こういうのあれば良いな」というのはありますし、それを実際に立ち上げる人は尊敬します。

まとめ

結局のところ、工夫次第で程度は変わるという側面はあるにしても、一人で出来ることは極限られたことなので、様々なフィールドで色々な人達(もちろん理学療法士に限らず)が活躍することが、より多くの人達の役に立つということになると思います。

理学療法士でも、スポーツの現場で活躍している人と、介護の現場で活躍している人が、入れ替わっても提供する質は同じということはないと思います。共通して必要な知識や技術はあるとしても、同じ職種であれ、働く環境によって養われる能力は違って当然です。

ですから、立場の違いを考えずに、自身の先見性や優位性を主張しても、仕方ないと思います。それぞれが、それぞれの立場で出来ることをする、ただし視野が狭くなることで見えないこともあるわけですから、それに気づかされる、気づきを与えるといったことは、立場が違うからこそ生まれることでもあります。

相手の立場を否定する関係性ではなく、立場が違うからこそ見えるもの、感じること、それらを通じてより良いものが生まれたり、より良い連携が出来ることもあると思います。その方が対象となる人達の役にも立ちますし、発展的だと思います。

-考え方
-,